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更年期症状の漢方薬

病院で治療してもなかなか改善しない更年期症状の話

 更年期とは生理周期に必要な卵巣からのエストロゲンの分泌が衰退してくる40代後半から50代前半にかけての期間です。

 この時期に起きるホットフラッシュ・不眠・イライラなど自律神経の失調症状を「更年期障害」または「更年期症状」と呼びます。

 

 病院では更年期症状に対して

 ○ ホルモン補充療法:エストロゲンを補充して体の変化を緩やかにする

 ○ 安定剤を使う治療:強いイライラや不眠などの症状に安定剤を利用する

 ○ 漢方を使った治療:不定愁訴が多い場合に加味逍遙散などを利用する

といった治療を行っています。

優先順位も上記の通りになることと思いますが、効果を感じる方半分、効果を感じない方が半分…というところでしょうか。

 また「更年期症状」という、病気というよりは生理的変化に体がついて行かないで出てくる症状に安定剤を利用する事に抵抗を感じる方も少なくないようです。

 私も更年期は養生と漢方で十分対応可能と考えています。

安易な安定剤の処方は抵抗を通り越して憤りを感じることもあります。

 また、病院で治療効果がない際に「年齢的な問題」で片付けられてしまい、結構つらい症状を持ってご来局になる方が最近増えている事も事実です。

 

 ご相談に来られる方の症状のTop3は

 1 下半身の冷え・上半身または首より上ののぼせ

 2 不眠

 3 ソワソワ感や不安感などの自律神経失調的な症状

です。

 この症状Top3に何かしらの出血が伴っていたり、鎮痛剤の利用を迷う程度の頭痛や頭重感、肩こりが伴っていたり...

 症状の軽重も合わせ、人により更年期症状は本当に千差万別です。

これが毎日続いて…となるといくら年齢が過ぎれば自然に解消する、命には別状ない、と言われても放置はひどいと感じます。

 

 

 中医学では更年期のトラブルの原因を”腎”で考えています。

イライラや不眠、頭痛など、併発している症状により腎だけではなく肝・心・脾胃なども考慮に入れますが一番大きな要因として考えるのは腎の状態です。

 

 この腎の弱り方=”腎虚”の状態で更年期に出てくる症状の軽重が変化します。

しかし腎は更年期に入って急に弱るわけではありません。

それまでの生活で睡眠不足や食事の偏り、弱くても慢性的にストレスに晒さるなどして腎の損傷を重ねているのです。

更年期に入って起きるエストロゲン分泌力の衰退はそれまで蓄積してきた弱りが症状として出てくるキッカケでしかありません。

 

 更年期のトラブルには主にこの腎の弱りを補うために”補腎薬”という処方を利用します。

補腎薬の種類は人により微妙に異なり「これを飲めば」と言うのはありませんが、補腎薬による腎の回復を中心にその肩の症状・状態に合わせて血流を改善したり、気を補ったり、冷えを散らしたりといった処方を加味します。

 

 複合的な症状を抱える方でも体にピッタリあっていれば症状の改善だけなら1週間ほどで相当楽になります。

腎の回復を続けていただきながら体の消耗を招かないような生活習慣を身に着けて頂ければ3〜4ヶ月ほどでほぼ回復は出来ることと思います。

 

更年期に何かしらの症状が出てくるのは、それまでの生活の無理がたたった為です。

症状が出てしまったら回復のためには漢方をおすすめしますが、効果的な予防を希望なら更年期に入るまでが重要です。

普段からあまり無理を重ねず、規則正しい生活習慣を身につけることです。

 

更年期でお困りならお気軽に一度店頭までお越しください。