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質の良い卵子が出来る時のサイン

 こんにちは、千葉県柏市で漢方 妊活相談をしてます、漢方専門 山崎薬局の山崎です。

 店頭で相談しているとあまり皆さん意識していらっしゃらない事の方が多いのですが、卵子がすくすく育って、程よく排卵できるようになった時のサイン、それは『おりもの』です。

結論から言えば、排卵の2日前くらいから6cm~10cmほど伸びる、卵白状の『ドロン』という形容がピッタリのおりものが出ていれば、その周期の卵子はかなり質が良いと考えて間違いありません。

 

逆におりものの分泌に関して以下のような状態の場合、卵子の質や発育に問題がある事が多い傾向があります。

生理以外の時期はずっと水っぽい、あるいはベタベタする、あるいは卵白状のドロンというおりものが続く。量は個人差がある。

おりものは排卵の直前に出始めるが、水っぽいかベタベタのり状で、卵白のような感じに伸びるおりものにはならない。

そもそも、おりものをほとんど見ない。

 

 "おりもの"とは膣から体外に出てくる分泌物の総称で、専門名称を『帯下(たいげ)』と言います。

妊活上では、おりものの中でも排卵前後に卵子の元まで精子を導く働きを持っている"頸管粘液"が重要な役割を持ちます。

 

卵子の発育やエストロゲンに関連のない分泌物としてのおりものは、透明~やや白色で水っぽく、人によりその分泌量には差が見られます。

排卵間際に「そろそろ卵子が育ちきったので排卵しますよ」というサインで出てくる頸管粘液は、まさに卵白状、ドロンと粘りがあり10cmほど伸びる性質を持ちます。

 

このおりものが確認できるのであれば、卵子の発育にはまず問題はなく、然るべきタイミングで夫婦生活を行えば妊娠が可能なはずです。

 

が、一部例外として卵管狭窄や閉塞など、物理的に卵子までの道、受精卵が子宮に降りてくる道が塞がってしまっていると、たとえ卵子が十分発育していても妊娠ができません

以前のブログでも記載した通り、妊活の最初は物理的なトラップが子宮内や卵管内にない事をできれば確認して下さい。

 

 

 

◯ 排卵が近づいた時に出るおりものが水っぽく、量が多く、卵白のような状態にならない場合

 

 中枢神経から分泌されるFSH(卵胞刺激ホルモン)が正常数値だとしても、卵胞のエストロゲンの分泌がいまひとつ弱い場合があります。

 その場合、卵胞は発育していても中の卵子がまだ十分に発育していない事があります。

 この時に量の多い、水っぽいおりものが出ることが多いようです。

 卵胞自体は大きくなっていますし、卵子の発育も遅れているだけで、どこかで排卵されてきます。

 基礎体温は二層線になり、生理が来ればしっかりした経血の量になりますが、排卵のタイミングが読みにくいパターンの一つです。

 

 

 

◯ 分泌されるおりものが少量で、ベタベタしてたり、水っぽい場合

 

 中枢神経から分泌されるホルモン(FSH(卵胞刺激ホルモン)/LH(黄体化ホルモン))の分泌量が少ない時。

 あるいは上記ホルモンが卵胞まで十分に届いていない時に、おりものの量が少なくなり、場合によってはベタベタしてくる事があります。

 

 ホルモンの分泌量が少なくなる要因

 ・食事の不摂生により十分な栄養、エネルギー、血液の循環が確保できない

 ・睡眠時間の減少、あるいは不摂生(遅く寝て遅く起きるなど)

 ・胃腸や内臓の虚弱

 ・甲状腺の機能低下による影響

 などがあります。

 

 中枢神経より分泌されたホルモンが、卵巣に十分に届かない時に考えられる要因

 ・老廃物やリンパ液の停滞により臓器周辺の粘膜がむくみ、ふやけ、ホルモンの交通、浸透が障害される

 ・ミネラル不足などにより、ホルモンが働くために必要な酵素の活性が低下している

 ・臓器周辺の血流量の低下・冷え

 などがあります。

 

 少量のおりものが継続分泌される状況には上記以外、一部疾患やホルモン状況に伴う症状として出てくるものがあります。

 ここでは「妊活に伴うおりものの状況」として記載させて頂いているため、こちらは割愛させて頂きます。

 

 

◯ そもそもおりものが全く出ない場合

 

 一言におりものが出ないと言っても、体外まで分泌が至らないだけで、婦人科で見てもらうと膣内ではしっかり確認できるような場合は「量が少ない」という認識です。

 

 ここで言う「全く出ない」は、本当に全く何もないか、粉のようなものがつくくらいの状況です。

 

 ではおりものが全く出ないとはどういう状況かといえば、卵巣が著しく消耗してしまってい時です。

 ・例えば採卵を繰り返し、その都度排卵誘発剤を繰り返し利用していた方。

 通常1回の周期に育つ卵胞は、首席卵胞以外に数個程度です。

 完全に育ち切るのは首席のみで、一つの周期にそこまでのエストロゲンを消費しません。

 ところが排卵誘発剤は卵巣への発育刺激を強化し、同一周期に首席並みの卵胞を何個も育てます。

 それはつまりその個数と同じ周期数分だけ卵巣の力を消費している事と同義です。

 3個発育したら3ヶ月分、10個発育していたら10ヶ月分の卵巣の力をその一つの周期に使っているという認識です。

 採卵の為に数回は仕方ないとはいえ、半年も連続採卵したら何ヶ月分の消耗に至るか想像も付きません。

 

 以上のように一時的に卵巣や、体を以上に酷使していた方、例えば

 ・激しい運動を続けていた

 ・夜間ほとんど寝ないで活動していた

 ・極端な疲労状態や睡眠不足

 ・ダイエットなど栄養状態の貧弱化、あるいは著しい偏り

 ・年齢的にそろそろ卵巣機能が衰えてきた

 排卵誘発剤の利用以外にも上記のような方はおりものの分泌が落ちてくる事があります。

 

 

おりものが出ないのは卵巣機能そのものに低下が起きてる兆候です。

年齢的にまだ閉経するような状態でなければ、卵巣機能が落ちる原因が生活習慣の中になにかあるはずです。

生活習慣を見直し、体全体のバランスの立て直し、特に卵巣や子宮機能の回復に焦点を当ててみて下さい。

様々方法はありますが、漢方もその有効な手の一つです。

 

気になった方はご相談下さい。 


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