慢性子宮内膜炎

慢性子宮内膜炎とは

慢性子宮内膜炎とは、子宮内膜上に細菌に起因する炎症が持続的にある状態です。

簡単に表現すれば子宮粘膜にかぶれのような状態がおきています。

 

内視鏡的にも正常な子宮内膜と比較すると白く浮き上がるように視認でき、基礎体温も↓↑した状態が理由なく発現してくるため、比較的気が付きやすいトラブルです。

高温期に入った際に下腹に軽度の痛みとして自覚される事もあります。

 

妊活中においては子宮内膜症があると受精卵が着床しにくくなる事があります。

専門病院では子宮内膜基底層の組織を採取し、免疫染色(CD138染色)を行い有無の確認を行います。

では妊活中でなければ放置しておいて良いかと言うとそうでもなく、子宮内膜炎が進行すると卵管にまで炎症が及び(淋菌性卵管炎)更に卵巣の炎症、付近の臓器粘膜にまで炎症が進行していくことがあるそうです。

原因不明の基礎体温のジグザグ、高温期中の下腹シクシク痛、おりものが黄色味がかっていたり硬めのおりものになったり、という場合は一度疑って検査してみることをおすすめ致します。

慢性子宮内膜炎の発見

慢性子宮内膜炎は、実は病院で治療対象として見られ始めたのは2021年くらいからです。

それまでは子宮内膜に先ほど表現したようなかぶれのようなトラブルが生じているという概念はなく、現在でもそうですが体外受精で着床しなかったり、初期流産を起こすのは染色体異常が原因とだけ言われていました。

 

当薬局ではそのかなり前から子宮粘膜にかぶれのような異常があった場合、基礎体温にも特徴的な変化があり、体調的やおりものにも共通した不調が現れる事は認識していました。

これを改善すると基礎体温、おりものの状態、痛みなどの不調が改善され、その後妊娠してもらえることが多くなっていたので「子宮粘膜にかぶれがある」として改善対象として見ていました。

 

2020年くらいの産科学会の論文発表の中にはじめて慢性子宮内膜炎が写真付きで掲載され、改善することで着床率が上がることが示されました。

起因菌である大腸菌、連鎖球菌,マイコプラズマ,ウレアプラズマ、バークホリデリアなども同定され、有効な抗生剤の服用で早期に改善できることも確認されています。

一方で確認検査に組織採集が必要で、最初の検査と治療後の検査で最低二回は患者様に身体的負担を強いる事。

一定期間の抗生剤の服用が必要で、改善されていなければその後抗生剤を変えて再度一定期間服用継続が続きます。

抗生剤の連続利用は腸内細菌や子宮内フローラに対しても影響があります。

現在子宮内フローラの状態改善にラクトバチルス菌のサプリメントを医療施設でもすすめていますが、そもそも抗生剤の利用で菌が死にますし、本からフローラの状態が悪い場合は体質的にラクトバチルスが繁殖しにくい環境なわけです。

むやみにサプリメントで補充だけを考えても定着しにくく、繁殖も難しいので効果があるのかは不明です。

 

慢性子宮内膜炎は免疫力や子宮環境の劣化、血流不全、疲労やストレスなどの体力低下要因が絡んで起きてくるトラブルです。

幸い飲む消毒薬のような漢方もありますので、体質的な改善も併用し、慢性子宮内膜症の解消には漢方を利用しても良いのではないかと考えます。

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